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自動倉庫システムとは?8つの種類やメリット・デメリットを解説

作成者: +A 編集部|24/07/29 16:22

 

 

1. 自動倉庫システムとは?

自動倉庫システムとは、物流における商品の入庫から出庫までの流れを一元管理し、自動化するシステムのことです。一連の業務をコンピュータを用いて自動化するため、「オートメーションシステム」とも呼ばれています。

倉庫内のさまざまな業務を自動化することで、人件費を大幅に削減でき、人手不足問題の対策としても効果的です。人が届かない倉庫の天井部まで活用し、保管を効率化できます。

各メーカーでさまざまなタイプの自動倉庫が開発されているため、自社商品に適したシステムを選ぶことが重要です。自動倉庫は大掛かりな装置と思われがちですが、なかには限られたスペースで設置でき、ピッキングしやすいように特化したタイプもあります。

 

2. 自動倉庫の8つの種類

自動倉庫の主な種類と特徴を解説します。さまざまなタイプの自動倉庫があり、取り扱う商材に合わせてカスタマイズできるのが魅力です。

  1. パレットタイプ
  2. バケットタイプ
  3. フリーサイズタイプ
  4. 移動棚タイプ
  5. 縦型自動回転棚タイプ
  6. 冷凍・冷蔵対応タイプ
  7. ロール保管対応タイプ
  8. 危険物対応タイプ

1-1 パレットタイプ

(画像引用:三進金属工業株式会社/パレット式自動倉庫

パレットタイプは、パレット単位で商品を保管できます。倉庫の高さを有効活用できるため、保管効率のアップに効果的です。コンベヤやリフターを使用して、必要なパレットを出し入れします。

既存の倉庫だけでなく、建屋一体型(ビル型)立体自動倉庫にも活用されるタイプです。先入れ先出しなどの出荷ルールにも対応でき、各メーカーでさまざまな種類のパレット型自動倉庫が開発されています。

1-2 バケットタイプ

(画像引用:住友重機械搬送システム株式会社/バケット・ケース自動倉庫

バケットタイプは、バケットやケース単位で商品を保管します。雑貨や医薬品など、軽量で小型商品に適した自動倉庫です。

バケットやケース単位の保管であれば、パレットタイプよりも省スペースで導入できます。型崩れしやすいものや壊れやすいものなど、デリケートな商品の保管も安心です。

1-3 フリーサイズタイプ

(画像引用:株式会社ダイフク/シャトルラックM

フリーサイズは、ダンボールやコンテナなど、さまざまな形状やサイズの商品を保管できます。荷物のサイズに応じて保管ロケーションを自動調整できるため、柔軟性の高さが特徴です。無駄なスペースをなくし、倉庫を有効活用できます。

1-4 移動棚タイプ

(画像引用:株式会社ダイフク/移動ラック 重量級移動棚

移動棚タイプは、保管する棚(ラック)そのものを電動式で移動させる仕組みです。棚ごとに通路を確保する必要がないため、保管効率を高められます。棚は人やフォークリフトが入る幅に合わせて調整でき、商材やニーズに合わせた導入が可能です。

1-5 縦型自動回転棚タイプ

(画像引用:株式会社マキシンコー/ロータリーストッカー

縦型自動回転棚タイプは、限られたスペースに設置して、高さを有効活用できます。簡単な操作で商品のある棚を呼び出せるため、高い場所にある商品を取って怪我をするリスクがありません。積み替えなどで商品を移動させる手間を省き、効率的に必要な商品を取り出せる自動倉庫です。

1-6 冷凍・冷蔵対応タイプ

(画像引用:西部電機株式会社/冷凍対応スタッカクレーン

冷凍・冷蔵対応タイプは、食品や温度管理が必要な商品専用の自動倉庫です。マイナス80度の超低温タイプもあり、商品に適切な温度を保って管理できます。

コンベヤなどの装置も冷凍対応になっており、パレットやコンテナなど、さまざまなサイズに対応できるのが特徴です。

1-7 ロール保管対応タイプ

(画像引用:株式会社IHI/ロール保管自動倉庫

ロール保管対応タイプは、ロール紙やフィルムロールなど、ロール型商品専用の自動倉庫です。ロール型商品を横向きで保管するタイプと、宙吊りにして保管するタイプがあります。パレットに載せる必要がないため、省コスト化につながる効果も期待できるでしょう。

 

1-8 危険物対応タイプ

(画像引用:住友重機械搬送システム株式会社/危険物自動倉庫

危険物対応タイプは、物流倉庫での需要が高まっている自動倉庫です。引火性危険物(防爆)倉庫や爆発物倉庫などさまざまな需要があり、スタッカクレーンによって安全に取り出されます。

地震対策や危険区域への侵入防止対策も万全で、ドラム缶や一斗缶などの取り扱いも安心です。荷役担当者が高所から荷物を降ろすことがないため、荷役事故のリスクを大幅に減らせます。

 

3. 自動倉庫を導入する5つのメリット

自動倉庫を導入するメリットは以下の5つです。

  1. 保管効率の向上
  2. 生産性の向上
  3. 人件費の削減
  4. 品質の安定
  5. 物流事故の減少

それぞれ詳しく解説します。

3-1 保管効率の向上

自動倉庫は天井部までスペースを活用できるため、保管効率が大幅に向上します。人が作業するスペースを考慮して、通路を確保する必要もありません。

自動倉庫の中には、比較的省スペースで導入できるタイプもあります。形やサイズなど、さまざまな商材に合わせてカスタマイズし、保管効率を高められるのがメリットです。

3-2 生産性の向上

自動倉庫では、入庫や出庫など、人の手で行うと時間のかかる作業を自動化できます。必要な商品をすぐに取り出せるため、生産性の向上にも効果的です。

なかには建屋一体型で倉庫全体を自動化し、24時間稼働させているところもあります。自動搬送ロボットなどと組み合わせることで、さらなる効率化が見込めるでしょう。

3-3 人件費の削減

自動倉庫によって倉庫業務の大半を自動化できれば、その分人件費の削減が可能です。人手不足で悩む倉庫にとっては、大きな改善策につながります。

また、倉庫の自動化が進むほど、従業員一人ひとりにかかる負担を軽減することが可能です。残業や肉体労働が減ることで、離職率の低下にもつながるでしょう。

3-4 品質の安定

ヒューマンエラーが起こりやすいピッキング作業を自動化することで、品質の安定にもつながります。サイズ違いや類似商品などを取り間違える心配がありません。

また自動倉庫では、先入れ先出しや賞味期限管理も可能です。複雑な管理が必要な商品ほど、自動化することで大幅にミスを減らせます。

3-5 物流事故の減少

自動倉庫を導入すれば、フォークリフトによる物流事故を大幅に減らせます。高い場所から荷物を取り出すことがないため、荷崩れや操作ミスなどのリスクがなくなるのは嬉しいメリットです。

ほかにも、作業者が高所から商品を取り出したり、倉庫内を歩き回ったりすることもなくなります。人と機械の場所がはっきりと区別されるため、事故や怪我のリスクが少なくなるでしょう。

 

4. 自動倉庫を導入する3つのデメリット

自動倉庫を導入するデメリットは以下の3つです。デメリットになる部分もきちんと理解したうえで、導入を検討しましょう。

  1. 導入コストが高額
  2. 倉庫タイプによる保管の制限
  3. システムトラブルのリスク

4-1 導入コストが高額

自動倉庫は、高額な導入コストがかかります。大規模なシステムになるほどコストがかかるため、きちんと費用対効果を予測することが大切です。

自動倉庫は各メーカーでさまざまな種類があり、異なる特徴があります。過去の導入事例などを参考に、じっくりと比較しメーカーと入念な検討が必要となります。

4-2 倉庫タイプによる保管の制限

導入する自動倉庫システムによって、保管方法が固定されます。商材によって導入できるタイプが限られてしまうため、請け負う業務をある程度固定することが大切です。

取り扱う商材がバラバラな倉庫全体を、いきなりまとめて自動化することはできません。どこまでの作業をどのように自動化するのか、範囲や目的を明確にしておきましょう。

4-3 システムトラブルのリスク

可能性は低いと言われていますが、システムトラブルが起こる可能性があります。最悪の場合、業務が停止する可能性もあるでしょう。

万が一に備えて、トラブル時の対応マニュアルを作成しておくことが重要です。どこに連絡すればいいのか、トラブル時に何をすればいいのかなどの手順をまとめ、共有しておきましょう。

 

5.プロに相談して自動倉庫を比較し、自社に合うものを選択しよう

自動倉庫システムは、倉庫業務全般を自動化できるシステムです。入庫から出庫まで、人が関わる業務を大幅に減らし、作業効率や生産性を向上できます。

各メーカーでさまざまな種類の自動倉庫があるため、自社商品に適したシステムを選ぶことが重要です。ただし、自動倉庫を導入すると保管方法が固定されてしまうことを理解しておきましょう。

プラスオートメーションでは、倉庫の自動化に関するご相談をお受けしています。

  • 自動倉庫を導入すべきか分からない
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