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物流倉庫での人手不足が深刻に!人手不足解消の有効な対策は?

人手不足が叫ばれて久しい物流業界。中でも配送を担うドライバーと並んで、物流倉庫での人手不足も深刻となっています。そこでこの記事では物流倉庫での人手不足の現状と、その解決策について考えてみたいと思います。


 

目次:

1.物流業界はいま、人手不足が大きなテーマに
     (1) 人口減少と従業員の高齢化が進行中
     (2) 高齢化+インターネット通販拡大でドライバー不足に
     (3) ドライバー不足だけではなく、倉庫内で働く人材も不足している

2. いまや、「物流危機」ともいえる状況に
     (1) ドライバー不足で集荷時間が早まっている?!
     (2)集荷時間集中による残業も増えやすい
     (3) インターネット通販 利用者の増加が追い討ち
     (4)厳しい労働環境+コロナ禍も

3. 物流倉庫の人手不足を改善するためのポイントとは?
     (1) 機械化やIT化
     (2)倉庫環境の改善

4. 深刻な人手不足には、作業環境の改善が急務 

 

1.物流業界はいま、人手不足が大きなテーマに


(1) 人口減少と従業員の高齢化が進行中
 

日本はいま本格的な少子高齢化社会を迎え、産業界においても労働人口の減少や高齢化が大きな問題となっています。業種や規模の大小を問わず、多くの企業で労働力の確保は重要なテーマとして認識されています。物流業界もまた例外ではありません。

(2)高齢化+インターネット通販拡大でドライバー不足に  

まずは物流業界で指摘されることが多い、ドライバーの人手不足から見ていきましょう。

物流業界では既存のドライバーが高齢化し、リタイアしていく一方で、新しいドライバーのなり手は増えていないという現状があります。

また、昨今のコロナ禍における、いわゆる"巣ごもり需要"の拡大により、インターネット通販や宅配サービスの利用者が急増。小口配送や時間指定配送が増えたり、再配送や荷待ちが増加するなど業務量が増え、一人一人のドライバーへの負荷が大きくなっているという問題があります。

これにより、「物流業界は激務である」というイメージが生まれ、ますますドライバーのなり手がいなくなるという悪循環に陥っています。


(3)ドライバー不足だけではなく、倉庫内で働く人材も不足している  

そして、これらの少子高齢化やインターネット通販の利用者急増による影響はドライバーだけではなく、倉庫作業スタッフへも及んでいます。特に倉庫内の作業者は密になりやすく、昨今のコロナ禍も相まって、より人材が確保しにくい状況となっています。

 

2. いまや、「物流危機」ともいえる状況に

人手不足2
 
(1)ドライバー不足で集荷時間が早まっている?!

いま、具体的に物流倉庫ではどんなことが起こっているのでしょうか。

まず、ドライバーが不足してきていることにより、一人のドライバーの作業量が増えたため、それに合わせるために集荷時間が早まる傾向が見られます。

早まった集荷時間に間に合わせるために始業時間の繰り上げや、場合によっては作業時間の短縮や作業量の増大が要求され、その結果倉庫作業スタッフの負担が増すことにつながります。


 (2)集荷時間集中による残業も増えやすい

物流倉庫側の事情で別途、希望日時で集荷を依頼するとチャーター費用が余計にかかり、運送費用が上昇することにもなります。これを避けるためにはどうしても、倉庫作業スタッフへ大きな負担を強いることになりがちです。集荷時間の集中による残業も増えやすくなります。


 (3)インターネット通販 利用者の増加が追い討ち

また先にも触れたように、インターネット通販の利用者の増加により、少量多品種の注文が増え、業務の複雑化や煩雑化が起こっています。さらに翌日配送や当日配送が常態化するなど、倉庫作業スタッフへの負担はますます大きくなっています。


 (4)厳しい労働環境+コロナ禍も

これらに加え、通勤に不便な立地の施設や、深夜・早朝などの時間帯、冷凍・冷蔵庫内や高所作業など過酷な作業内容・労働環境が敬遠される傾向もあります。昨今のコロナ禍にあって密になりやすく、人との対面・接触を避けることが難しい倉庫作業は、仕事として選びにくいという事情もあるでしょう。

現在のこの状況は、まさに"物流危機(物流クライシス)"といってもいいでしょう。このような状況を受け、最近では冷暖房完備や各種アメニティ、託児所や休憩所、カフェテリアなどを備え、快適さを意識した倉庫も増えてきています。

 

3. 物流倉庫の人手不足を改善するためのポイントとは?

それでは、このような物流倉庫の人手不足を改善するためには、どんな方法があるでしょうか。

人手不足を解消するためには、大きく以下の2つの方向性があります。

(1)作業の省人化・効率化により、そもそも必要な人数を減らす
(2)倉庫の作業環境や作業内容を改善し、人を集めやすく定着しやすくし、人を増やす。

上記の(1)を実現するために「機械化や情報化」が、(2)のために「倉庫環境の改善」などが有効な手段となります。



 (1)機械化やIT化

①物流ロボットの導入
まず考えられるのは、省人化のための物流ロボットの導入です。

ここでの物流ロボットは広義の、従来からある固定設備としての「マテハン機器」ではなく、知能化され人と協働して物流倉庫で活躍する機器を指します。物流ロボットの導入により、「効率化/省人化/コスト削減」「処理能力向上」「品質向上/ミス防止」などの効果が期待できます。

通常、物流ロボットは搬送方式により、AGV(Automated Guided Vehicle)、AMR(Autonomous Mobile Robot)等に分類することが一般的です。ただし、同じAGVやAMRであっても、搬送の方式や機能により担っている物流オペレーションが大きく異なります。自社の物流倉庫にとって、最も適切な機器が何であるのかを慎重に見極める必要があります。


次に、いくつかの物流ロボットについて、その特徴を見ていきましょう。


・GTP(Goods to Person)型AGV
ロボットが棚を持ち上げガイドに沿って走行し、ピッキングステーションまでが棚を搬送。それにより、ピッキング作業者は動かずに作業することができ、歩行の削減による作業効率の改善が可能となります。

・ピッキングアシスト型AMR
従来のピッキングゾーンに商品を搬送するロボットが入り込み、商品を実際に取るところのみを人が手助けすることで人の移動距離を削減し、ピッキング時の作業効率を改善します。ガイド無しで自律走行が可能な点が最大の特徴となります。

・CTU(Container Transfer Unit)
所定の棚までガイドに沿って走り、箱からコンテナを取り出し、自動で搬送するロボット。
搬送に加え、商品(箱)を取り出す、というアクションができることが最大の特徴です。近年では搬送効率を上げるために複数の箱を取り、一気に搬送できるタイプも登場しています。

・ソーティング型AGV
ここまでご紹介したロボットが主に「ピッキング」工程の自動化を協働するのに対し、こちらは仕分け工程を自動化するロボットです。ガイドに沿って搬送した後、クロスベルトやチルトトレイで「仕分ける」というアクションが付いており、これによりソーターを代替するソリューションとして運用可能です。

②RFIDの導入
情報化対策としては、RFIDの導入が有効です。RFIDは、「Radio Frequency IDentifier」の略で、ICチップなど埋め込んだタグからID情報を読み取り、在庫管理を行う技術です。

近年では無線電子タグの採用により、一定の範囲内にある商品情報を一度に読み取ることも可能になっています。これにより在庫管理における作業時間の短縮と、労力の軽減が期待できます。



(2)倉庫環境の改善

現在、物流施設の環境改善の取り組みが各所で行われており、かつては「3K」職場の典型とされていた倉庫にも変化が訪れています。

最先端の物流施設では、託児所や休憩所をはじめアメニティの充実や、売店、リラックスできる休憩施設を備える、あるいは空調設備完備など多くの付加価値を付けることで、"人に選ばれる"倉庫作りを実現しています。

今後もこの、「人を集めやすく、定着しやすい」物流施設作りの流れは 続いていくことでしょう。


4. 深刻な人手不足には、作業環境の改善が急務

ここまで見てきたように、少子高齢化の流れやインターネット通販の急激な普及などにより物流への需要が高まる一方、物流業界の人手不足が深刻となっています。

また昨今では、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、作業スタッフの健康や安全を配慮した上で、倉庫内の柔軟な人材配置に腐心している企業様も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

まずは業務の見直しを行い、様々なアイディアや新しいテクノロジーを取り入れることで作業環境の改善を図り、従業員の定着率が高まるような魅力のある職場にしましょう。

その上で、深刻な人手不足に対しては、様々な物流作業をマテハン機器やロボットにより自動化し、省人化に取り組んでいく必要もあります。

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プラスオートメーションでは「現場の課題を解決すること」を目的とし、自動化のコンサルティングから適切なロボットの選定・導入まで、すべて一括で提供しています。

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