そこでこの記事では、フリーロケーションの管理方法をはじめ、メリット・デメリットまで詳しく解説します。どのような商材に適しているのかという点もまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。
ロケーション管理には大きく分けて3種類の方法があります。
フリーロケーションは在庫管理方法の1つであり、商品を置く場所を固定せずに在庫管理を行う方法のことです。保管場所を必要とする人が、空いているスペースに自由に商品を保管できます。
フリーロケーションと真逆の在庫管理方法にあたるのが固定ロケーションです。固定ロケーションは商品ごとの保管場所を固定する管理方法であり、保管場所に空きがあっても指定された商品しか入れられません。
もう1つの在庫管理方法であるダブルトランザクションは、フリーロケーションと固定ロケーションの機能を両方持ち合わせています。ピッキングエリアとストックエリアに分けて在庫管理を行う方法です。
3種類のロケーション管理については以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひご確認ください。
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こちらでは、在庫管理をフリーロケーションで行うメリットを3つ紹介します。
それぞれ見ていきましょう。
フリーロケーションは商品を置く場所が固定されていないので、空きスペースを無駄なく使用できます。そのため、保管効率を向上させたい倉庫に適した方法です。
真逆の管理方法である固定ロケーションで管理する場合だと、保管スペースが空いていてもほかの商品を入れられません。よって空きスペースが多いほど保管効率が低下します。
商品の入荷状況に応じて柔軟な対応が可能で、効率よくスペースを利用できる点が、フリーロケーションのメリットです。
フリーロケーションの空きスペースを活用することで、荷役担当者が入庫作業をスムーズに行えます。毎日多くの商品が入荷する倉庫では、いかに早く入庫作業が行えるかが荷役作業者にとって重要な役割です。
固定ロケーションで入庫作業を行う場合、指定された棚に商品が入りきらないという事態が想定されます。フリーロケーションであれば他の場所に置けば良いので、入りきらないという心配がありません。
フリーロケーションは置き場所を考えずに自由に商品を保管できるので、棚割りをする必要がありません。
棚割りは、仕入れた商品をどこに・どれだけの数量を保管するのかを定めることです。商品ごとに置き場所が決まっている固定ロケーションでは棚割りが必須となります。
棚割りがされていることで商品の保管場所を誰でもすぐに把握できる点は固定ロケーションのメリットです。しかし、季節商品やトレンド商品を取り扱う際は、商品が入れ替わるたびに棚割りを見直す必要があります。棚割りができていないと新しい商品が入荷したときに入庫する場所がありません。
フリーロケーションは棚割りをする必要がないため、ロケーション管理を行う負担自体を軽減できます。
こちらでは、在庫管理をフリーロケーションで行うデメリットを2つ紹介します。
それぞれ見ていきましょう。
フリーロケーションは無駄なく保管することを目的とした在庫管理方法です。効率よくピッキングを行うことは考慮されていません。
例えば同じ品番の色違い商品でも、まったく別の場所に保管されている可能性があります。昨日と今日でまったく別の場所に商品が移動していることもあり、作業者はその都度商品の置き場所を確認しなければならず、ピッキング効率が低下します。
フリーロケーションで管理する際は、類似商品をある程度まとめておくなど、作業効率を考えた対策を整えておくと安心です。
フリーロケーションで管理するためにはシステムの構築が不可欠とも言われています。すべての商品の置き場所を作業者全員が記憶することは難しく、在庫を管理できるシステムが整っていないと正確に把握しきれないからです。
倉庫にシステムを導入する場合、導入コスト以外にも毎月の運用費用が発生します。選択するシステムによって費用は異なりますが、パッケージ型の倉庫管理システム(WMS)であれば導入だけで数十万円 かかるケースがほとんどです。高度な機能やオーダーメイド型のWMSを選択すれば、さらに費用がかかります。
フリーロケーションでの在庫管理に適している主な商材は以下のとおりです。
パレット単位で管理するような大きいサイズの商品の場合、フリーロケーションで管理してもピッキング効率にはあまり影響しません。フォークリフトを使用しないと運搬できないような商品であれば、固定ラックの上段に保管しても問題ないでしょう。
また、季節やトレンドによる商品の入れ替えが頻繁なアパレル事業は、フリーロケーションで管理することで棚割りにかかる手間を削減できます。
倉庫の形態や取り扱う商材、出荷までの流れなどによって最適な在庫管理方法が異なるので、理解したうえで柔軟にロケーション管理を行いましょう。
フリーロケーションは倉庫の保管効率を向上させるうえで有効な在庫管理方法です。しかし、商品の置き場所が決まっていないため、ピッキング効率が低下する可能性があります。
なお、フリーロケーションでの在庫管理はサイズの大きい商品や入れ替えが多い商品に適していますが、商材によって管理方法が指定されるわけではありません。そのため在庫管理には、柔軟な対応力が求められます。
当社プラスオートメーションでは、ロケーション管理や倉庫の効率化に関するご相談もお受けしています。
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