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デジタルピッキングシステム(DPS)とは?DASとの違いや注意点を解説

作成者: +A 編集部|24/07/29 12:08

(画像引用:株式会社アイオイ・システム/デジタルピッキングシステム

デジタルピッキングシステム(DPS)とは?

デジタルピッキングシステム(DPS)は、デジタル表示により、スムーズにピッキングを行うためのシステムです。摘み取り方式のデジタル表示機になります。作業者はランプが光った場所に行き、表示された数の商品を取り出すだけなので、効率よくピッキングが行えます。

カゴ台車や既存の棚に直接取り付けることができるため、商品サイズや設置場所を選びません。ピッキングエリアにタワーランプを設置し、誰がピッキング中か色で示すことも可能です。

カスタマイズ性に優れており、複数人で同時に作業を行えるタイプもあります。メーカーによってさまざまなシステムがあるため、各機器の特徴をきちんと確認することが大切です。

2.DPSとDASの違い

デジタルアソートシステム(DAS)は、種まき方式で決められた出荷先のボックスなどに商品を仕分けるシステムです。メーカーによっては同じ機器を使用し、DPSかDASのどちらかを選択できるタイプもあります。

使用する機器の構造は同じなので、摘み取り方式と種まき方式のどちらが適しているか、出荷頻度やSKU数などのデータをもとに判断しましょう。デジタルアソートシステムは、商品の種類や配送先が多い倉庫での効率化に有効です。

 

3. デジタルピッキングシステムによる作業手順

(画像引用:富士電機株式会社/DAS

こちらでは、最大5人で仕分け作業を行えるデジタルピッキングシステム(DPS)を例に、具体的な作業手順を解説します。1つの例としてご確認ください。

  1. 各作業者が担当するボタンカラーを決めておく
  2. 自分のカラーが点灯している場所に行く
  3. ボタンを押すと、ピッキングする数量がデジタル表示される
  4. 表示された数の商品をピッキングする
  5. 再度ボタンを押して完了

デジタルピッキングシステムにはさまざまな種類がありますが、どのシステムも覚えやすい作業手順となっています。慣れない作業者でも瞬時に保管場所を把握できるため、スムーズにピッキングしやすい仕組みです。

 

4. デジタルピッキングシステムを導入する5つのメリット

デジタルピッキングシステム(DPS)を導入するメリットを5つ紹介します。

  1. 生産性が向上する
  2. ピッキングミスを防げる
  3. 人件費の削減につながる
  4. 商材に合わせてカスタマイズできる
  5. 作業手順をルール化しやすい

4-1 生産性が向上する

デジタルピッキングシステムを導入することで、作業人員あたりの生産性が大幅に向上します。ピッキングリストが不要になり、さまざまなタイムロスを削減できるからです。

  • 商品を探す時間
  • 伝票を読み取る時間
  • ピッキングリストにチェックやサインを入れる時間

ピッキングする商品の種類が多い場合、1つずつ消し込んで確認していくのは時間のかかる作業です。ときには見間違えによってピッキングする商品を誤り、戻しに行くなどのタイムロスもあるでしょう。

デジタルピッキングシステムなら分かりやすく場所を示してくれるため、効率よく作業を進められます。作業者の熟練度によって発生する、生産性の差を埋めることが可能です

4-2 ピッキングミスを防げる

デジタルピッキングシステムに従ってピッキングを行えば、類似商品などで悩む心配がありません。品番やサイズを読み間違えることもないので、ピッキングミスの改善策としても効果的です。

ピッキングミスによる誤出荷は、多くの倉庫が抱える課題でもあります。ピッキングリストを見て悩む時間がなくなれば、よりピッキング作業に専念できるようになるでしょう。

4-3 人件費の削減につながる

生産性や作業効率が向上することで、人件費の削減につながります。

また、デジタルピッキングシステムの操作は比較的簡単なため、新しい作業者でも覚えるまでに時間がかかりません。新人育成にかかる時間を大幅に削減できるのもメリットです。

4-4 商材に合わせてカスタマイズできる

デジタルピッキングシステムは、カゴ台車やパレットなどで管理する、フリーレイアウトな商材でも導入できます。商材に合わせてカスタマイズしやすく、設置場所に制限がありません。

なかにはよりミスを減らすための工夫として、ゲート付きにできるタイプもあります。ピッキング範囲が広い場合には、エリアで分けてハンディターミナルと併用することも可能です。

4-5 作業手順をルール化しやすい

デジタルピッキングシステムの作業手順は難しくないため、ルール化しやすいのもメリットの1つです。人によってやり方のズレが生じる心配はありません。

特にピッキング作業は慣れてくると自己流になりやすく、ミスにつながりやすい作業です。きちんとルール化してマニュアルを整えておけば、新しい作業者が入ったときもスムーズに教えられるでしょう。

 

 

 

 

5. デジタルピッキングシステム導入時の4つの注意点

デジタルピッキングシステム(DPS)を導入するときの注意点は以下の4つです。

  1. 自社商品に適したシステムを選定する
  2. 費用対効果を予測する
  3. 保管する商品の分析が必要
  4. トラブル時のマニュアルを作成しておく

導入すれば必ず効果を得られるわけではありません。注意点を確認し、導入すべきか判断しましょう。

5-1 自社商品に適したシステムを選定する

デジタルピッキングシステムには多くの種類があり、メーカーごとに特徴が異なります。過去の導入事例などを参考に、じっくりと比較することが大切です。

なかには冷凍環境に対応したタイプや、日々の充電が不要なタイプなどもあります。自社の商材や作業環境などを考慮して選びましょう。

5-2 費用対効果を予測する

導入時には、デジタル表示器を設置するための工事費やシステム連携費、維持費などの導入コストがかかります。費用対効果を予測したうえで、導入するか判断することが重要です。

小規模の倉庫の場合、コストに見合わない可能性があるので注意しましょう。どの商材に適用させるのか、最大何人まで作業できるようにするのかなど、範囲や目的を明確にすることが大切です。

5-3 保管する商品の分析が必要

デジタルピッキングシステムを棚などに設置する場合、保管場所が固定されます。出荷頻度など、保管する商品を分析し、無駄のないレイアウトを組むことが大切です。

出荷頻度の高い商品や関連商品を近付けておくなど、効率よく作業できる導線を整えておきましょう。きちんと分析ができていないと、出荷頻度の低い商品の割合が増え、無駄な労力がかかってしまう可能性があります。

また、場合によってはデジタルピッキングシステムよりも、デジタルアソートシステムで出荷を行ったほうが効率よく進むケースもあります。どちらが適しているのか判断が難しい場合は、機器を取り扱っているメーカーに確認してみましょう。

5-4 トラブル時のマニュアルを作成しておく

可能性は低いと言われていますが、システムトラブルなどが起こる可能性があります。万が一のときに慌てないように、トラブル時のマニュアルを作成しておくことが重要です。

どのようなトラブルが想定されるのか、過去の事例などを事前に確認しておきましょう。作成したマニュアルは、作業に携わる従業員に周知しておくことが大切です。

 

6. 運搬作業を自動化!プラスオートメーションのピッキングロボットを紹介

人の行き先をサポートするシステムではなく、ロボット自体に運搬を任せるのも1つの手段です。ピッキング時に移動するタイムロスがなくなるので、ピッキング作業をさらに効率化できます。

当社プラスオートメーションでは、倉庫の効率化につながるロボットを月額サブスクリプションで提供しています。標準的な仕様であれば導入コストはかかりません。

こちらでは、当社で取り扱っているピッキングロボット「ラピュタAMR」を紹介します。ピッキングの自動化を検討している物流事業者様は、デジタルピッキングシステムとあわせてご検討ください。

ラピュタAMRは、ピッキングと運搬をサポートしてくれる協働型ロボットです。自律走行でロボットが自ら保管場所まで移動するため、作業者はピッキングに専念できます。

レーザーによる障害物検知機能が付いているため、人と接触する心配がありません。対応サイズに制限がありますが、アパレルや化粧品、日用品など、多品種で小型商品のピッキングに適しています。

 

 

 

6. まとめ

デジタルピッキングシステム(DPS)は、ボタンとデジタル表示で瞬時にピッキング場所を示してくれるシステムです。ピッキングリストが不要になるため、生産性が大幅に向上します。

ただし、デジタルピッキングシステムを導入すれば、必ず期待する効果を得られるわけではありません。自社商品を分析し、費用対効果を得られるか見極めることが大切です。

プラスオートメーションでは、ピッキング作業の自動化に関するご相談をお受けしています。

  • デジタルピッキングシステムが適切な方法か判断できない
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