【事例】自動仕分けシステムの3つのタイプとメリット・デメリットを解説
自動仕分けシステムは、入荷・出荷・返品の仕分け作業を効率化するシステムです。ところがタイプが複数に分類されるため「自社に適したシステムが分からない」という方も多いのではないでしょうか? そこで本記事では、物流で役立つ自動仕分けシステムをタイプ別に解説します。自社倉庫の状況と照らし合わせ、適したシステムを見つける際にお役立てください。 記事の最後では、当社プラスオートメーションが提供する自動仕分けシステムにより、業務を改善した事例も紹介しています。倉庫の自動化を検討している事業者様は、ぜひ最後までご覧ください。
1.自動仕分けシステムの主な3つのタイプ
自動仕分けシステムとは、正確でスピーディーに仕分け作業を行い、倉庫の効率化につながるシステムのことです。こちらでは、主な自動仕分けシステムをタイプ紹介します。
- ロボットタイプ
- ソータータイプ
- アソートタイプ
1-1 ロボットタイプ
ロボットタイプは、商品バーコードを読み込むことでロボットが商品を判別し、仕分け先のオリコンやコンベアまで自ら運搬するシステムです。短納期、省スペースで導入でき、レイアウト変更も可能です。
指定された場所に商品を投入するシステムですが、ロボット自ら充電場所まで移動し、短時間で充電が完了します。商品特性に合わせ、運搬中に滑り落ちないようにする工夫も可能です。
なお、当社プラスオートメーションでは、ロボットソーター「t-Sort」を提供しています。
1-2 ソータータイプ
(画像引用:シモハナ物流/ピースソーター)
ソータータイプは、商品バーコードを読み込むことで、コンベアが自動的に仕分け作業を行う仕組みです。設置後の移設は難しいですが、大量の商品を高速に仕分け出来るため、出荷物量の多いセンターに適しています。
1-3 アソートタイプ
アソートタイプは、商品バーコードを読み込むことで、人が直接間口に仕分ける仕組みです。仕分け方法には下記3種類がございます。
DAS(デジタルアソートシステム)
(画像引用:富士電機株式会社/DAS)
仕分け場所をデジタル表示で示してくれるシステムです。色や数字を用いて仕分け場所をガイドしてくれるため、不慣れな作業者でもスムーズに仕分け作業を行えます。
GAS(ゲートアソートシステム)
(画像引用:株式会社タクテック/GAS)
仕分け間口のゲートが開く仕組みです。作業者はゲートが開いている間口に仕分けするため、作業ミスを減らすことができます。
SAS(シャッターアソートシステム)
(画像引用:株式会社アイオイ・システム/SAS)
仕分け場所のシャッターが開く仕組みです。一度に複数のボックスが開くのが特徴です。
容易に設置できるデジタル表示があり、投入数量を表示できます。投入後はボタンを押してボックスを閉じる流れです。ゲートの開閉角度や開閉スピードの調整も可能です。
2. 自動仕分けシステムを導入する4つのメリット
自動仕分けシステムを導入するメリットは以下の5つです。
- ヒューマンエラーを削減できる
- 倉庫の省人化・省力化につながる
- 仕分け時のタイムロスを軽減できる
- 操作が簡単でルール化しやすい
それぞれ詳しく解説します。
2-1 ヒューマンエラーを削減できる
人為的なミスをゼロにするのはなかなか難しいことです。しかし、自動化することでヒューマンエラーを大幅に削減できます。
ロボットやシステムは、同じ動作の繰り返しを得意とします。人のように”うっかり”でミスをする心配がありません。
仕分けを間違えてしまうと誤出荷につながり、顧客の信頼を大きく下げる可能性があります。自動化によってミスを最大限に減らせる点は、自動仕分けシステムの大きなメリットです。
2-2 倉庫の省人化・省力化につながる
時間がかかっていた仕分け作業を自動化することで、倉庫の省人化・省力化につながります。倉庫の人手不足問題に貢献し、人件費の削減が可能です。
ロボットタイプやソータータイプを導入すれば、仕分け作業そのものを自動化できるため、より省人化・省力化を実現できます。一定の速度を保って仕分けを行うため、生産性や業務効率の改善策としても有効です。
2-3 仕分け時のタイムロスを軽減できる
仕分け時のタイムロスを軽減できるため、仕分け先を探したり、類似品やサイズ違いで悩んだりする心配がありません。
DAS・GAS・SASのように人の動きをサポートするシステムであれば、瞬時に仕分け間口を把握できます。慣れない作業者でも同じように作業ができるため、生産性の差が生じにくくなるでしょう。
2-4 操作が簡単でルール化しやすい
どの自動仕分けシステムも、操作は比較的簡単です。複雑なルールを覚えることがなく、作業をルール化しやすい点がメリットです。
人の手で仕分け作業を行った場合、忙しさなどを理由にルールを遵守しない人が出てくる可能性があります。人によってやり方が異なるとミスが発生しやすくなりますが、決まった手順のあるシステムなら安心です。
3. 自動仕分けシステムの導入事例3選
自動仕分けシステムの導入にあたっては、高額な設置投資費用がかかり、導入にあたっての現場レイアウトの見直しが必要ではないか、トラブル時の全停止による出荷遅延が起こるのではないか等、様々な障壁を想像さる方も多いのではないでしょうか。
当社プラスオートメーションでは、初期費用ゼロ、月額定額制で既存スペースを活用してロボットソーターを提供しています。導入することが目的ではなく、導入効果を出すまで並走するサービスです。ロボットですので、万一の障害時には原因のロボット1台を取り除くことで全停止が防止され、出荷遅延を防ぎます。
下記では、当社プラスオートメーションが提供するロボットソーター「t-Sort」で物流業務を改善した3つの事例を紹介します。
- 導入事例1:佐川グローバルロジスティクス様
- 導入事例2:株式会社山善様
- 導入事例3:澁澤倉庫株式会社様
自動仕分けシステムの導入に悩んでいる事業者様は、ぜひ参考にしてみてください。
導入事例1:佐川グローバルロジスティクス様
3PL企業としてロジスティクス事業を展開する佐川グローバルロジスティクス様に、チルトタイプのt-Sortを35台導入いたしました。RFIDリーダーとt-Sortを連携させ、400方面分の仕分けを実現しています。
レイアウトの可変性を考慮し、プラスチックパレットを用いた走行ステージが特徴です。導入前と比べ、以下のような効果が表れています。
- 出荷処理能力:+32%
- 返品処理能力:+343%
- 人員数:-27%
- 教育時間:-70%
導入事例2:株式会社山善様
生産財と消費財を扱う専門商社株式会社山善のロジス関東様に、クロスベルトタイプのt-Sort を24台導入いたしました。商品形状が様々なため、落下防止ガイドを付け滑り落ちない工夫を施しています。
また、ハンモックシュートを設置することで、取り扱いに注意が必要な商品も破損する心配がありません。約800アイテムを超える商品の仕分けを自動化し、生産性を約3倍にしています。
導入事例3:澁澤倉庫株式会社様
アパレルやアウトドア用品などを扱う澁澤倉庫株式会社様に、チルトタイプのt-Sortを18台導入いたしました。限られたスペースを効率的に活用し、180シュート分の投入口を設置しています。
特にアパレル商品ならではの季節ごとの大量返品がボトルネックとなっていましたが、t-Sortの導入によって短時間での返品仕分けを実現しました。
また、導入から1年半後、新モデルt-Sort3Dに入替を行いました。従来の設置スペースから57%の省スペース化を実現しております。
ロボットは日々進化しており、最新のロボットに入れ替え出来ることも月額定額制の強みです。
4. まとめ
自動仕分けシステムは、時間のかかる仕分け作業を正確でスピーディーに行い、効率化するためのシステムです。倉庫の省人化・省力化につながり、生産性も大幅に向上出来る可能性があります。
自動仕分けシステムにはいくつかのタイプがありますので、商材や目的、倉庫の広さなどに合わせて選択することが大切です。仕分け作業自体を自動化したいのか、人が効率よく動くためのサポートとして導入したいのかによっても、選ぶべきタイプが異なります。
プラスオートメーションでは、様々なロボットを取り扱っておりますので、自動化全般に関するご相談もお受けしています。
- 物流倉庫の改善や方向性について悩んでいる
- ミスがなかなか減らない
- 人手不足で作業が追いつかない
- 長期的なコスト削減につなげたい
- 自社に適したロボットを知りたい
- まずはお試しで導入してみたい
などのお悩みやご不明な点がありましたら、下記のフォームよりお気軽にお問い合わせください。