ロジスティクスとは?意味や物流との違い、導入目的まで詳しく解説
原材料の調達から商品の流通までのシステムを表す言葉「ロジスティクス」。「物流」と似た意味を持つ言葉ではありますが、意味合いは大きく違います。 「ロジスティクスという言葉は聞いたことがあるけど、詳しい意味はよくわかっていない」という方も多いのではないでしょうか?
この記事では、ロジスティクスの意味や目的、得られるメリットについて詳しく解説します。物流との違いについてもまとめていますので、ぜひご確認ください。
目次: 1. ロジスティクスとは?意味や物流との違いについて解説
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1. ロジスティクスとは?意味や物流との違いについて解説
まず、ロジスティクスとはどのような意味を持つ言葉なのかというところから確認していきましょう。混同されがちな物流との違いについても解説します。
(1)ロジスティクスは供給に関わるプロセスを一元管理するシステム
ロジスティクスは、顧客のニーズに合わせて原材料の調達・生産・販売・回収までのプロセスを適正化できるように一元管理するシステムのことです。拠点の見直しも含め、総合的な経営管理に大きく携わります。
経営の無駄をなくすためにも、商品の適切な管理を行うことはとても重要です。原材料の調達の段階から需要と供給のバランスを考えた対策ができれば、余剰在庫や物流コストの削減にもつながります。
商品の過剰な生産を抑えて適切な流通量を維持し、自社の売上や利益を高めるためには、ロジスティクスを取り入れることが重要です。
(2)物流は商品を顧客に届けるまでの一連の流れ
物流はロジスティクスの同義語と思われがちですが、生産された商品を顧客に届けるまでの一連の流れを意味する言葉です。
この一連の流れには、輸送・保管・荷役・包装・流通加工・情報という6つの機能が関わってきます。いずれかの業務がうまく機能しないと大きなタイムロスとなり、スムーズに商品を届けることができません。
つまり物流は「モノの流れそのもの」を表す言葉とも言えます。
(3)ロジスティクスと物流は目的が異なる
ロジスティクスは商品を生産する段階から販売・回収までの経営管理を効率的に行うことを目的としているのに対し、物流の目的は商品を滞りなく顧客に届けることです。混同しがちな言葉ですが、明確な目的の違いがあることを理解しておきましょう。
なお、広辞苑で調べるとロジスティクスは「原材料の調達から販売まで、企業内のすべての物流を効率的に管理するシステム」と定義されています。(参考:広辞苑)
つまり、物流はロジスティクスの一部でもあると言えるのです。
2. ロジスティクスの6つの目的とメリット
こちらでは、ロジスティクスの6つの目的と得られるメリットについて解説します。
- 無駄な生産の回避
- 在庫の適正化
- 物流コストの削減
- 物流業務の効率化
- 営業の支援
- 顧客満足の向上
(1)無駄な生産の回避
ロジスティクスによって適正な需給予測ができれば、無駄な生産を回避できます。いくら低コストで大量の商品を生産できたとしても、売れ残ってしまったら意味がありません。
また、無駄な生産を減らすことで生産性を高められるだけでなく、自然環境の配慮へもつながります。
(2)在庫の適正化
必要な分だけ在庫をもつことで、余剰在庫を削減できます。その分倉庫に多くの種類の商品を保管できるようになり、トレンドに合わせた出荷の波動にも耐えられるようになるでしょう。
また、在庫切れになりやすい商品を事前に把握できれば、欠品による機会損失を防ぐことも可能です。在庫を適正化することで、顧客のニーズに合わせた商品を効率よく出荷できます。
(3)物流コストの削減
余剰在庫が多いほど、保管費や輸送費、人件費といった物流コストがかかります。ロジスティクスによる適切な在庫管理ができれば、物流コストを削減できるのも大きなメリットです。
また、物流拠点や生産拠点の見直しも物流コストに影響します。拠点数の増減を決断したり、レイアウトを変更したりして維持コストを最適化することも、ロジスティクスの目的の1つです。
(4)物流業務の効率化
在庫や拠点の見直しは物流コストの削減だけでなく、業務の効率化にも影響します。余剰在庫が多いと、その分商品を入庫したり検品したりする手間が発生するため、人件費への影響も大きいです。
ロジスティクスによって物流の無駄を省くことで、人手不足の解消や人件費の削減にもつながるでしょう。
(5)営業の支援
企業によっては、営業担当者が在庫管理などを兼任している場合があります。ロジスティクスによって管理できるようになれば、営業は本来の業務に専念でき、販売促進効果も得られるでしょう。
また営業担当者が即座に自社の在庫状況を確認できるため、問い合わせにスムーズに対応することが可能です。
(6)顧客満足の向上
ロジスティクスは顧客のニーズに合わせた対応をし、無駄のない生産や物流業務を行うことを目的としています。適切な在庫管理で在庫不足がなくなれば、販売機会の損失を防ぎ、結果的に顧客満足の向上にもつながる点がメリットです。
3. 物流業務の効率化には倉庫の自動化も有効
近年では、ECサイトの普及による激務化と人手不足に関わる問題が多く取り上げられるようになりました。こうした中で省人化を目的とした対策として、物流ロボットによる倉庫の自動化が広がりつつあります。
国土交通省が2021年に発行した資料「最近の物流政策について」では、今後取り組むべき物流施策として「労働力不足や非接触・非対面型の物流に資する自動化・機械化の取組の推進」を提示しています。
その中には「物流施設へのロボット等の導入支援」が含まれており、今後物流業界にさまざまな変化をもたらしていくでしょう。
4. 物流業界をサポートするAGVロボットを3つ紹介
ロボットの月額サブスクリプションサービスを提供しているプラスオートメーションでは、物流業界のサポートにつながるAGVロボットを3種類取り扱っています。
- 次世代型ロボットソーター「t-Sort」
- 次世代協働型ピッキングロボット「ラピュタAMR」
- 自動搬送ロボット「CarriRo」
AGVは”無人搬送車”という意味を持つ言葉で、特定の場所へ資材や荷物を運搬するロボットを意味します。自社の倉庫業務効率化に役立てる製品があるか、ぜひご確認ください。
(1)次世代型ロボットソーター「t-Sort」
※↑画像をクリックすると動画がご覧いただけます / YouTube +Automationチャンネル
t-Sortは、方面別・店舗別・オーダー別の仕分けを行う次世代型ロボットソーターです。人の手で行うと時間がかかり、ミスが起こりやすい仕分け業務をサポートします。
複数の送り先への仕分けを同時に行えるので、効率よく作業を進められます。一般的な出荷業務のようにわざわざピッキングのために何往復も移動する必要がないので、慣れない人でもすぐに業務に慣れることができるでしょう。
t-Sortは小型でスペースをとらず、最大30kgまでの商品を運搬できます。わずか10分の充電で4時間連続稼働できるので、業務に支障きたすこともありません。
t-Sortのより詳しい詳細はこちら
(2)次世代協働型ピッキングロボット「ラピュタAMR」
ラピュタAMRは、ピッキングをサポートする次世代協働型ピッキングロボットです。運搬業務はすべて行ってくれるので、ピッキングごとに移動する手間を省けます。
人の手でピッキングを行うと、商品によっては重いものや大きいものもあり、狭い通路ではすれ違うことが困難な場合もあるでしょう。ラピュタAMRを導入することで業務を細分化し、移動せずに効率よく進められます。
最大40kgまでの商品を載せられ、細かいピッキングを複数件分まとめて運搬することも可能です。
ラピュタAMRのより詳しい詳細はこちら
(3)自動搬送ロボット「CarriRo」
CarriRoは、運搬をサポートする自動搬送ロボットです。一般的な台車サイズで、手動で利用することもできます。
台車サイズであれば、ハンドリフトやフォークリフトが入りにくい場所から直接商品の運搬が可能です。自立走行ができるので、運搬にかかる時間を削減できます。
CarriRoは設置に時間がかからないので、即日で導入できる点が魅力です。カゴ台車の牽引も行えるので、一度に多くの荷物を運搬できます。
CarriRoのより詳しい詳細はこちら(YouTubeに移動します)
6. まとめ
目まぐるしく変化する物流業界では、ロジスティクスによってトレンドや時代の変化に合わせた出荷の波動に適応できることが理想です。
そこで今後取り組むべき物流施策として自動化・機械化が推進されていますが、なかなか自社の業務を自動化するイメージが沸かず、踏み出せない企業があるかもしれません。
物流ロボットを提供しているプラスオートメーションでは、自動化に対する不安や悩みなどのご相談もお受けしています。まずは話だけでも聞いてみたいなど、ご不明な点がございましたら、以下のフォームよりお気軽にお問い合わせください。