入出庫管理とは?4種類の方法と効率化するためのポイントを紹介

入出庫管理は在庫管理で欠かせない重要な業務です。数量の誤差が1個生じるだけで「商品が発送できない」というトラブルになりかねません。 倉庫の在庫状況を正確に把握するためには、きめ細かい在庫管理が必要です。ところが管理がうまく行き届いておらず、入出庫に課題を抱えている倉庫も多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、入出庫管理に適した4種類の方法を紹介するとともに、効率化するためのポイントまで詳しく解説します。入出庫管理の方法で悩んでいる事業者の方は、ぜひ最後までご覧ください。

 

1. 入出庫管理は商品の動きを管理する作業

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入出庫管理とは、倉庫の在庫を入庫・出庫する際に、商品の動きを管理する作業のことをいいます。日付・数量・商品名などを記録して商品の流れを管理し、実在庫数を正確に把握することが目的です。

在庫管理が正確に実施できていないと、予期せぬ欠品や過剰在庫につながる可能性があります。それが原因で大きなトラブルに発展する恐れもあり、入出庫管理は倉庫管理者の信頼性にも深く関わる作業です。

 

2. 入出庫管理の方法は主に4種類

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入出庫管理には主に4種類の方法があります。

  1. 在庫管理システム
  2. バーコード
  3. エクセル
  4. 紙の在庫管理表

メリット・デメリットを含めて各方法を解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

(1) 在庫管理システム

在庫管理システムは、在庫に関わるデータを一元管理する目的で構築されたシステムのことです。在庫一覧・入出庫管理・検品・棚卸・在庫分析などの様々な機能が備わっており、手間をかけずに効率よく在庫管理が行えます。

各業界に適した様々なタイプがあり、実用性が高い点がメリットです。例えばEC・通販サイトであれば、カートに入った商品がリアルタイムで反映される機能が備わっているタイプもあります。

4種類のなかで最も管理能力が高い方法ですが、人為的なミスを完璧に防げるわけではありません。導入費用がかかる点もデメリットになる部分です。

なお、在庫管理システムは大きく分けて2種類あります。

  • オンプレミス型

オンプレミス型は、自社でサーバーやネットワーク機器を設置して運用する形式です。サーバーやソフト、ライセンスなどを購入する必要があり、導入コストがかかります。

  • クラウド型

クラウド型は、インターネット経由でサービスを受け、利用料金を払う形式です。初期費用無料、もしくは定額で利用できるため、オンプレミス型のように導入コストがかかりません。

(2) バーコード

ハンディターミナルやスキャナなどを使用してバーコードを読み込むことで、在庫データを把握できます。読み込んだデータは手動または自動で連携している在庫管理システムに反映させ、パソコン上で管理できるのが特徴です。

バーコードを用いれば手作業でデータを入力する必要がありません。人為的なミスを削減でき、記入や入力する手間も省ける点がメリットです。

しかし、バーコードの読み込み忘れや、二重で読み込んでしまうなどのエラーは防げません。バーコードに頼りすぎず、ダブルチェックなどで入出庫管理を行うなどの対策が必要です。

(3) エクセル

エクセルを使用して在庫を管理できれば、紙での管理のように紛失する心配がありません。また、複数の担当者で情報共有しやすく、すぐに必要な情報を探せる点がメリットです。

しかし、エクセルは手作業によって数量などのデータを入力するため、入力間違いなどが起こりやすい点がデメリットとなります。打ち間違えてしまうことで、紙に記入するよりも大きな誤差が生じやすくなるでしょう。

(4) 紙の在庫管理表

紙の在庫管理表は、帳簿に「日付・数量・担当者」などの情報を手書きで記録しながら管理する方法です。倉庫で昔から行われていたやり方で、デジタル化が進んでいない倉庫では今でもこの方法が用いられているところがあります。

商品の近くに記入するための帳簿を置いておくだけなので、どのような倉庫でも簡単に管理できるのがメリットです。手作業となるため、記入漏れや記入ミスなどが発生しやすい点がデメリットとなります。

在庫管理表自体を紛失すればデータが消えてしまうので、管理方法にも注意しなければなりません。

 

3. 入出庫管理でよくある4つの課題

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こちらでは、入出庫管理でよくある課題を4つ紹介します。

  1. 作業者によって手順が異なる
  2. 入力ミスや入力漏れが改善しない
  3. 在庫状況がリアルタイムで反映されない
  4. 在庫の不一致によってトラブルが起こる

それぞれ確認しておきましょう。

(1) 作業者によって手順が異なる

入出庫管理がルール化されていないと、作業者による手順のズレが生じてしまいます。例えば入荷した商品を検品する場合、2種類の方法が考えられます。

  • 検品するタイミングで数量を記入する
  • 棚入れのタイミングで数量を記入する

それぞれ別の担当者が作業を行えば、同一商品が2回計上されてしまう可能性があります。入荷した商品数が多いほど在庫数量の誤差が大きく生じてしまうため、非常に危険です。

(2) 入力ミスや入力漏れが改善しない

入出庫管理は手書きやエクセルなど、手作業であるほど人為的なミスが起こりやすくなります。ハンディターミナルを用いても操作ミスは起こりうることであり、入力ミスや入力漏れを完全に防ぐことはなかなか難しいです。

在庫が正確に計上されないと、販売機会の損失につながる可能性があります。在庫管理の意識が薄れ「棚卸しで数量を調整すれば大丈夫」という考え方が常態化することが大きな課題です。

(3) 在庫状況がリアルタイムで反映されない

手作業で入出庫管理を行う場合、すぐにデータを反映できないのでタイムリーな情報が得られません。十分な在庫があるのに追加発注をかけてしまったり、実在個数よりも多くの注文を受けてしまったりする可能性があります。

業務が立て込んでいる場合でも、在庫管理に関わる作業は優先度を高く設定し、早めの対応を心がけましょう。

(4) 在庫の不一致によってトラブルが起こる

在庫の不一致によって、商品が発送できない、在庫が溢れてしまうなどのトラブルにつながる恐れがあります。発送できなかった商品が「チラシで特売するはずだった」「記念日に間に合わない」などとなれば大問題です。

トラブルが起きた際は、謝罪を含めた顧客への対応や、原因を究明するための労力が必要になります。作業効率が低下するだけでなく、さまざまな問題が発生するでしょう。

 

4. 入出庫管理を効率化するための4つのポイント

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トラブルを回避するためにも、入出庫管理をきちんと行うことが重要です。こちらでは、入出庫管理を効率化するためのポイントを4つ紹介します。

  1. 在庫管理システムを導入する
  2. 手順をマニュアル化する
  3. シンプルで分かりやすい管理表を作成する
  4. トラブル時の原因究明を怠らない

(1) 在庫管理システムを導入する

手作業によるミスが多いなら、在庫管理システムを導入することで大きく改善します。導入コストや運用コストがかかりますが、ミスが減るだけでなく作業効率もアップするため、長期的に見て得られるメリットのほうが大きいです。

また、正確な在庫管理を実施できることは企業の信頼性にもつながります。システムにかかる費用だけでなく、機能や操作性などを考慮し、じっくりと比較して選びましょう。

(2) 手順をマニュアル化する

入出庫管理の手順をマニュアル化し、作業者による手順のずれを発生させないようにしましょう。入力するタイミングやチェック体制を決めておくと安心です。

さらにその手順を遵守するためには、現場担当者による定期的なチェックがあると良いでしょう。作業者のやり方を確認するだけでなく、実際に記入した在庫管理表をこまめに確認し、早い段階で間違いに気付くことが大切です。

(3) シンプルで分かりやすい管理表を作成する

紙やエクセルで管理表を作成する際は、日付・数量・商品名・担当者など、誰が見ても分かりやすい管理表が望ましいです。記入する場所が多くて分かりにくいと、間違える可能性が高まります。

エクセルの場合、特に重要な数量はフォントを大きくする、色を変えるなどの工夫があると良いでしょう。無料で使えるテンプレートを配布しているサイトもあるので、関数の知識がなくても手軽に導入できます。

関連記事:【保存版】見やすい在庫管理表をつくる5つのコツを徹底解説!必須項目や作成ツールも紹介

(4) トラブル時の原因究明を怠らない

入出庫管理のミスによって顧客とのトラブルがあった場合、何がどういけなかったのか、きちんと原因を究明することが重要です。管理方法自体に問題があるならば、入出庫管理の方法を根本的に見直す必要があります。

さらに発生したトラブルをきちんと従業員全員に伝え、共有することも大切です。ひとりひとりの意識を高めなければ、なかなかミスは減らないでしょう。

 

5. まとめ

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販売機会の損失を防ぎ、倉庫運営者としての信頼を守るうえでも、入出庫管理は重要です。手順をルール化し、在庫状況を可能な限りリアルタイムで反映できればトラブルを回避できます。

手作業による入出庫管理でミスが多いのであれば、システム化することも検討しましょう。導入コストはかかりますが、得られるメリットのほうが大きいため、早めの切り替えが効果的です。

当社プラスオートメーションでは、「現場の課題を解決すること」を目的とし、入出庫管理や倉庫の効率化、ピッキングや仕分けなど関連業務の効率化に関するご相談もお受けしています。下記のフォームまでお気軽にお問い合わせください。