【物流倉庫】ピッキングロボットとは?種類や特徴・メリットを解説!
棚から商品を取り出し、出荷業務をサポートしてくれる「ピッキングロボット」について、本記事では、その種類や特徴・導入メリットと、導入ハードルについて詳しく解説します。ピッキングロボットの導入を検討する際にお役立てください。
1 ピッキングロボットとは?
ピッキングロボットは、数多くある在庫商品の中からオーダーに沿った商品を集める作業(ピッキング)を行うロボットのことです。
ロボット自らピッキングを行うタイプや該当商品が格納されている棚を運搬するタイプ、人と一緒に協働するタイプなど、ロボットの種類によって特徴が異なります。
2. ピッキングロボットの種類と特徴
物流業界で活躍するピッキングロボットには、大きく分けて4つのタイプがあります。それぞれの特徴について解説します。
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2-1 AGVタイプ
AGVは「Automatic Guided Vehicle」の略称で、無人搬送車のことです。
磁気テープやレーザーなどの誘導体に沿って走行します。決められたルートで走行するため、専用ルートの確保が必要です。
当社プラスオートメーションで取り扱いのある、ピッキング時の仕分けをサポートするロボットソーター「t-Sort」を例に紹介します。t-Sortは店舗別・オーダー別・方面別の仕分けを自動化できるため、商品を取り違える心配がありません。小型で場所をとらず、繁忙期や閑散期に合わせて柔軟にロボットの台数を調整できます。
初期費用ゼロ、月額30万円からお試しできるパッケージプラン「t-Sortスターター」も用意していますので、ローコスト、ローリスクでご利用いただけるのが特徴です。
2-2 AMRタイプ
AMRは「Autonomous Mobile Robot」の略称で、自立走行搬送ロボットのことです。
ロボットの目となる測域センサー(LiDAR:ライダー)やカメラの情報から周辺情報を検知し、人や障害物を避けて走行します。ロボットに周辺環境を記憶させ、ロボットが走行できる通路幅さえ確保できれば、既存のルートを変更する必要がありません。
一方で、記憶させた周辺環境が大きく変わると自己位置を認識できなくなるという繊細な一面も持ちます。その為、中量ラックで構成されたピッキングエリアで使用することが推奨されています。日々モノの位置が変わるような環境や、不動の目標となるようなものがない広大な環境での使用は少々難しいでしょう。
当社プラスオートメーションでは、協働型ロボットである「ラピュタAMR」を提供しています。詳細は下記よりご覧ください。
2-3 GTPタイプ
(出展:Amazon)
GTPは「Goods to Person」の略称で、「棚搬送型ロボット」や「棚流動型ロボット」と呼ばれています。
ピッキング該当商品のある棚が作業者のもとにやってくるという作業方式でピッキングを行うのが特徴です。Amazonやニトリといった大手企業が導入を進め、話題となっているピッキング方法です。
設備を整えるためにレイアウトを大幅に見直す必要がありますが、ロボットは棚の下に潜りこみ、持ち上げて運搬をするという特徴から、主幹となる通路を確保さえしてしまえば、人間がピッキングする場合と違い、棚と棚の間に通路を必要としません。従って、在庫棚を多く設置することが可能になります。
2-4 ピースピッキングロボット
(画像引用:株式会社Mujin)
ピースピッキングロボットは、AIや3D検出技術などを用いてロボット自体がピッキングを行います。
製造業で使用されるピッキングロボットにもっとも近い形態です。ロボットは固定された場所で瞬時に商品を判別し、ピッキングを行います。細かく仕切られた仕分け棚に投入できるタイプもあります。
人との協働となると、アームの稼働スピードに制限がかかり、本来のスペックを発揮できないケースが多い為、ロボットと人間のワークスペースを明確に区分けすることで、真価を発揮します。
学習の繰返しにより対応出来るシーンも増え、作業効率の向上も見込めますが、ロボットアームを使用する前提での倉庫設計が必要となりがちです。ハードウェアによる違いもありますが、制御するソフトウェアによる差異も大きな分野ですから、ご検討の際にはその点も吟味する必要があります。
3. ピッキングロボットを導入する4つのメリット
こちらでは、ピッキングロボットを導入するメリットを4つ紹介します。
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3-1 生産性の向上
ピッキングロボットを導入することで、作業者の生産性が向上します。
物流業界におけるピッキングは、商品のある場所まで作業者自身が何度も行き来しなければならないのが特徴です。倉庫が広いほど歩く距離も増え、商品を取り出す時間よりも歩く時間のほうが長くなりがちです。
ロボットにピッキングや運搬を任せることで作業者が歩く距離を大幅に削減でき、人はほかの作業に専念できます。
また、システムと連携したピッキングロボットが商品の場所を判断してくれるので、商品の場所が分からないと迷う時間もなく作業時間を短縮できます。
3-2 人件費の削減
ロボットの稼働は人間と比較して安定している為、倉庫の人手不足で悩む事業者にとっては採用コストのカットを見込めます。
オペレーションに上手く組み込むことで、生産性も向上し人件費の削減に繋がる可能性も。
また、ロボットの操作は比較的簡単であるため、作業者が操作を覚えるまでに時間がかからない傾向があり、新人教育にかかる時間の短縮も期待できます。
3-3 出荷ミスの軽減
ピッキング要因の出荷ミスがなかなか減らないという悩みを抱えている場合、ロボットを導入しチェック機能を活用することで、ミスの軽減が見込めます。
いくらロケーション管理が徹底されていても、人の手で作業をすると慣れや思い込みによるミスが発生する可能性があります。ハンディターミナルを用いて作業をしても起こり得るでしょう。しかし、正しいオペレーションの上で運用されているロボットの場合は、慣れや思い込みによるミスがありません。
3-4 作業者にかかる身体的負担の軽減
作業者がピッキング時に歩き回る距離を減らせれば、体への負担を大幅に減らせます。運搬をサポートしてくれるタイプのピッキングロボットなら、重い荷物を持ち運ぶこともありません。
4. ピッキングロボットを導入する3つのハードル
本章では、ピッキングロボットを導入する際にハードルになる点を3つ紹介します。それぞれの内容をしっかりと理解したうえで、導入を検討しましょう。
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4-1 導入コストが高額
ピッキングロボットに限らず、ロボットを購入する場合には多額の導入コストがかかります。数台導入するだけでも、ロボット本体、関連装置や周辺整備、システムインテグレーション費用などがかかり、トータルで数千万円以上かかるケースが多いです。
しかし、ピッキングロボットを導入する際の手段は購入だけではありません。当社プラスオートメーションでは、RaaS(Robotics as a Service)によるサブスクリプションでAMRタイプのピッキングロボットを提供しています。
今までロボットの導入は先行投資と思われがちでしたが、プラスオートメーションのRaaSは導入効果を出すまで並走するサービスです。「どのようなロボットを導入したらいいのか分からない」という事業者様も、お気軽に当社までご相談ください。
4-2 レイアウトの見直しが必要
ピッキングロボットを導入する場合、ロケーションからすべて見直し、ロボットが動きやすい導線を組み直した方が良い場合もあります。組み直しの規模感によっては、導入中の臨時レイアウトの作成や、もしくは、しばらく出荷作業がストップする可能性も考えなければなりません。
特にGTPはレイアウトを1から見直すことが必要となるケースが殆どです。ロボットが活動する在庫エリアと、それ以外とに分ける必要がある為です。
AMRは人と協働できるので、ロボットが通る幅+人間が商品を扱う広が確保できればレイアウトを変更せずに導入することが可能です。しかし、ロボットを効率よく動かすためには定期的な見直しが必要であり、できれば導入する時点で無駄のない環境と導線を組んでおけると良いでしょう。
4-3 トラブルが起こる可能性がある
ロボットも完璧ではありません。エラーや誤操作などのトラブルが起こる可能性もあります。急なトラブルが起こった際に、いかに迅速な対応ができるかが重要です。1台のロボットが停止するだけでピッキング作業に大幅な遅れが生じます。
事前に起こりうるトラブルを想定し、万が一に備えた対策を整えておくことが大切です。有効なのは、オペレーションをロボット導入前に戻せる状態を整えておく、という備えです。特に導入直後に有効な手段ですので、万が一の想定外に備えて、慣れ親しんだオペレーションに戻す方法は検討しておくと良いでしょう。
5. 自社に合ったピッキングロボットや自動化を検討しよう!
ピッキングロボットにはいくつかの種類があり、それぞれのもつ役割が異なります。自社の現状や目的を明確にしたうえで、どのようなタイプのロボットが適しているのか検討しましょう。
導入コストがネックになってなかなか踏み出せないのであれば、RaaSによるサブスクリプションもご検討ください。プラスオートメーションのRaaSは導入後も定期的に見直しを行い、導入効果を出すまで、事業者様と並走いたします。
- ピッキングロボットについて知りたい
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